対数logをとる漸化式の解き方を超わかりやすく解説!!
生徒からこんな質問を受けました。
「logとる漸化式がわからないです」と。
今回はlogの漸化式について解説していきます!
Contents
漸化式を解くとは
まず、数列で習ったことを思い出すと、
等差数列、等比数列、階差数列の3つの形になれば我々は一般項を求められるのでした。
漸化式とは、変形や置き換えなどを駆使してこの3つの形(主に使うのは等比数列)にするのがゴールというのを念頭に置いておいてください。
例題
では今回の問題を見てみましょう。確か青チャートの問題です。
a₁=1, aₙ₊₁=2√aₙ
のときのaₙの一般項を求める問題です。
このaₙ₊₁=2√aₙを等差か等比か階差の形にしていくのです。
しかし、aₙにルートがついてしまっています。
ルートがついていなければ、aₙ₊₁=2aₙとなり、n項に2をかければn + 1項になるということなので公比2の等比数列だということになるのですが、いかんせんルートが邪魔なわけです。
これをどうにかして外したいなという気持ちから、「そうや、対数取ったろ!」っていう発想が出てくるのです。
なぜなら
logₐbᵖ=plogₐb という対数には指数を前に持ってこれる公式があるからです。
そんなん思いつかんわと思うかもしれません。でも安心してください。最初はだれも思いつきません。初見殺しです。
でも漸化式あるあるですが、パターンが決まっているのでそれさえ覚えてしまえばサルでも解けるように出来ています。つべこべ言わずに覚えましょう!!
また、対数をとる際には底を何にするかを考えるのですが、今回は2√aₙとaₙに2がかけられているので底は2でいきます。
log₂aₙ₊₁=log₂2√aₙ
=log₂2aₙ¹⁄² (√aₙ=aₙ¹⁄²)
=log₂2+log₂aₙ¹⁄²(真数の掛け算は対数の足し算)
=1+1/2log₂aₙ
ここでbₙ=log₂aₙとおくと
bₙ₊₁=1/2bₙ+1となり、これは特性方程式を解けば等比数列の形に出来ますね!
bₙ₊₁-2=½(bₙ-2)
よって、数列{bₙ-2}は
初項b₁-2=log₂a₁-2=log₂1-2=-1
公比1/2の等比数列なので、
bₙ-2=-(½)ⁿ⁻¹
bₙ=-(½)ⁿ⁻¹+2
log₂aₙ=-(½)ⁿ⁻¹+2
ここで確認ですが、例えばlog₂8というのは、底である2を何乗したら8になりますかという式です。
2の3乗したら8なので、log₂8=3となるわけです。
では戻りましょう。
log₂aₙ=-(½)ⁿ⁻¹+2というのは上の説明の通り、2を-(½)ⁿ⁻¹+2乗したらaₙになるといわけです。
また、½=2⁻¹ですから-(½)ⁿ⁻¹=-2¹⁻ⁿとなって、
-(½)ⁿ⁻¹+2=2-2¹⁻ⁿ
よって、aₙ=2^2-2¹⁻ⁿ(2の2-2¹⁻ⁿ乗)となるわけです!
まとめ
今回は対数をとる漸化式についてお話しました!
今回はルートが出てくるものでしたが
aₙ₊₁²=2aₙ³
みたいな感じに指数が邪魔なときにいつでも活躍してくれる解法となるので身につけておきましょう!!!